読み上げ Bot を入れたスペースの音を設計する
読み上げ Bot を入れると、人の声・合成音声・効果音の三つが同じ場所で鳴ります。人数が増えるほど効果音が邪魔になる理由と、読み上げを残したまま音を減らす方法を整理します。
読み上げ Bot をスペースに入れると、音の種類が増えます。ホストとスピーカーの声、コメントを読む合成音声、リアクションの効果音。この三つが同じ場所で鳴ります。
うまくいっているときは意識しません。うまくいかないときは「うるさい」という一言になります。何がうるさいのかを分けて考えると、対処が変わります。
うるささの正体は、たいてい効果音
コメ読み君を使っている人の反応を見ていると、音についての不満はほぼ効果音に集中します。
コメ読み君のリアクション音が大きいですね
人数増えてリアクションが多いと、めっちゃうるさくてリストラ対象ですけど。
一方で、読み上げの声そのものや読む速さについての不満は、ほとんど出てきません。これは直感に反するかもしれません。「読み上げがうるさい」と言われたら、まず読み上げを止めたくなるからです。
理由を考えると筋が通ります。読み上げの音声は、コメント 1 件につき 1 回、文章を読み終わるまで鳴ります。長さは読む内容で決まり、同時に何本も走りません。
効果音は違います。リアクションは一瞬で送れて、何人でも同時に送れます。人数が増えるほど、単位時間あたりの発生数が跳ね上がります。しかも一つ一つが短く鋭い音なので、会話の上に重なると目立ちます。
参加者が 10 人のときに心地よかった設定は、50 人になると成立しません。 コメントの量は人数に比例して増える程度ですが、リアクションは気軽さの分だけ増えます。
音量は一つではない
ここで知っておくと効くのが、読み上げの音量と効果音の音量は別の設定だという点です。
読み上げの音量を下げても、効果音は小さくなりません。逆も同じです。「うるさいから音量を下げた」のに改善しなかった、という場合は、下げた側が違っています。
コメ読み君の場合、チャットの設定に「効果音の音量」という項目があり、0% から 200% の範囲で調整できます。既定は 70% です。
つまり、読み上げは残したまま効果音だけ絞ることができます。人数が増えてきたら、まずここを下げる。これが最初の一手です。
読み上げごと止める必要はありません。コメントを読む機能はスペースの本題に関わりますが、効果音は演出だからです。
三段階で考える
配信の場面ごとに、必要な音の量は変わります。コメ読み君には読み上げのモードが三つあり、次のように対応します。
| 場面 | モード | 効果音 |
|---|---|---|
| 質問や感想を受け取りたい | 全文 | 場面に応じて調整 |
| ホスト同士で話を進めたい | SE | 反応だけ音で気づける |
| 発表や説明に集中したい | オフ | 止まる |
「SE」は、本文を読まずに通知音と効果音だけを鳴らすモードです。無音ではありません。会話を止めずに「反応が来ている」ことだけ知りたいときに向きます。
静かにしたいときは「オフ」です。SE を静音モードだと思って選ぶと、意図と逆になります。
切り替えたときは、ひと言伝えるのが親切です。黙って止めると、リスナーからはコメントが届いていないのか読まれていないのか区別できません。
タイミングの問題は音量では解けない
もうひとつよく出るのが、音量ではなくタイミングの話です。
タイムラグがあるのといきなり読み上げるのがありますけど
コメ読み君はコメントは読めるけど、タイミングと空気は読めないですよね
人が話している最中に合成音声が重なると、どちらも聞き取れなくなります。音量を下げても、重なっている限り解決しません。
これに対応するのが「会話待ち」です。人が話しているあいだは読み上げを始めず、会話が途切れてから喋ります。入れる・切る・自動から選べます。
「自動」は、参加人数やコメントの多さに応じて切り替わります。静かな時間帯は待たずにすぐ読み、混み合ってきたら待つ、という動きです。
ただし、待つあいだもコメントは並び続けます。混雑時には、待っている古いコメントの読み上げを見送ることがあります。全部読まれることを前提にした運用にはしないほうが安全です。
人数に応じた組み立て
以上をまとめると、こうなります。
少人数(〜10 人程度)
既定のままでだいたい成立します。効果音も賑やかしとして機能します。会話待ちは「自動」で十分です。
中規模(数十人)
効果音の音量を下げ始める頃です。リアクションが会話に重なるようなら 40〜50% あたりまで絞ります。会話待ちは「入れる」にしておくと、ホストの声が潰れません。
大人数、または発表形式
効果音はさらに絞るか、モードを「SE」に切り替えて本文の読み上げを止めます。発表中は「オフ」にして、質疑の時間に「全文」へ戻す、という運び方が扱いやすいです。
数値はあくまで出発点です。使っているマイクやイヤホン、話す人の声量で適正は変わるので、短い文章を流して確かめながら決めてください。
最初に確かめること
新しくスペースに導入するときは、この順で確認すると詰まりにくいです。
- モードを「全文」にして、短い文章を送って読み上げを確認する
- リアクションを一つ送って、効果音の大きさを自分の耳で確認する
- 効果音が大きいと感じたら、その場で効果音の音量を下げる
- 人が増えてきたら、会話待ちを「入れる」にする
2 を飛ばす人が多いのですが、ここが後で問題になる箇所です。配信が始まってから気づくと、聞いている人に我慢させることになります。